リッチテキストエディターのコンポーネントをアップデートしてIE11や最新のChrome,FireFoxに対応する

samatsu 8/3/2015 3485 N/A Sitecore XP

SitecoreのリッチテキストエディターをIE11や最新のChrome、FireFoxを使用していると問題が発生することがあります。とくにRichTextエディターでHTML編集用にたくさんのボタンを表示している場合IE11でいくつかの機能がうまく動かないことがあります。

Sitecore 8.0 や Sitecore 7.X では TelerikのコンポーネントをRichTextエディターとして使用しています。デフォルトでインストールされる Telerikのバージョンは 2012.2.607.35 です。

製品のバージョン番号からわかるように2012年のバージョンのコンポーネントです。IE11は2013年リリースなので、IE11でうまく動かないボタンがあるのは実はこれが理由です。ご存知の方がいるかもしれませんが、IE11でユーザーエージェントの変更など様々な変更が発生したため問題が発生することがあります。

ChromeやFireFoxも3か月程度の間隔でバージョンアップを繰り返しているためIE11と同じくボタンの種類によっては動作しない場合があります。

IE11を含む最新のブラウザーのバージョンにRichTextエディターを対応させるには、下記KBで公開さているパッケージをダウンロードして、Telerikのコンポーネントをより新しいバージョンにアップデートします。リッチテキストエディターでのIE11の問題を解決する方法となっていますが、コンポーネントのバージョンが新しくなるのでChrome,FireFoxで発生していた問題も解決されます。

Issues in Rich Text Editor when using Internet Explorer 11
https://kb.sitecore.net/articles/135072

上記URLの手順に従ってパッケージをインストールしてWeb.configのアセンブリバインディングの設定を更新するだけでOKです(6.Xと7以降で更新する内容が異なるので注意してください)。 

TelerikのコンポーネントをアップデートすることでRich Text Editorのツールバーに表示されるコマンド(ボタン)がIE11や最新のChrome,FireFoxで動作するのようになります。

ちなみに、Sitecoreにとって WYSIWYGエディターはエクスペリエンスエディターです。Rich Textエディターで複雑なHTMLを編集し、テキストコンテンツの一部を太字に修飾するといったシンプルなマークアップだけでなくページのデザインをしている場合は、使い方が間違っている可能性があるので注意しましょう。

Rich Textフィールドにデザイン要素を含めると他のページでの同一コンテンツの再利用性やコンポーネントのデザイン変更の容易性、同じコンテンツをマルチデバイスで再利用することの容易性、他システム連携などなど少し考えただけで様々なコンテンツプレゼンテーション(見た目)を分離して管理できることの利点が失われている場合があります。